リリース情報

2019年度高度化プロジェクトで開発しているTeNeSとabICSのβ版がリリースされました。

2019年度高度化プロジェクトで開発しているTeNeSとabICSのβ版がリリースされました。

1. TeNeS (Tensor Network Solver)

課題名:テンソルネットワークによる量子格子系ソルバ
提案者:川島直輝 (東京大学 物性研究所)

概要:TeNeS はテンソルネットワーク法に基づく多体量子状態計算のためのオープンソースのプログラムパッケージです。本バージョンでは、格子上で定義された量子スピン模型の基底状態の波動関数を評価することができ、磁化や相関関数などの物理量を評価できます。あらかじめ定義された模型・格子に対しては、ユーザーが簡単に入力ファイルを作成するためのツールがあり、気軽に体験することができます。バージョン1.0では、ユーザーが簡単な入力ファイルから模型・格子を自分で定義できるツールの作成と、ボソン系への拡張も行う予定です。これにより、様々な二次元量子スピン、ボソン系を取り扱うことができるようになる予定です。

GitHub Page: https://github.com/issp-center-dev/TeNeS

2. abICS(abInitio Configuration Sampling tool kit)

課題名:拡張アンサンブル法・第一原理計算結合フレームワークの高度化
提案者: 笠松秀輔 (山形大学 学術研究院(理学部主担当))

概要:abICSは、不規則系で配置サンプリングを実行するためのソフトウェアフレームワークであり、金属や酸化物合金などの多成分固体システムに特に重点を置いています。 現在は, Quantum Espresso, VASPおよびaenetを使用することができ、ver.1.0からはOpenMXもサポートする予定です。

GitHub Page: https://github.com/issp-center-dev/abICS/releases